「だから、岡本菜々の言ったことは忘れて後夜祭までちゃんと働きなさい!!」



「うん!!」



「じゃあはい、これ。6番テーブルまで」



「わかりました!」



なんか少し元気が出てきた…!



このブレスレットをくれた蓮を信じよう



「お待たせしました。ミニチョコパフェでございます」



「ねえ、君本当に可愛いね。連絡先交換しない?」



「失礼します」



パシッ



「待ってよ」



さっきみたいに無視して立ち去ろうとしたら腕を掴まれた



「やめてください」



「なんで交換してくれないの?」



「私、あなたのこと知らないので…」



「これから知っていけばいいじゃん、ね?」



「無理です…」



「俺、君に一目惚れしちゃったんだけど」



「そういうの困るんで…」



「いいじゃん。このふわふわな髪とかさ…」



そう言って男は私の髪に手を伸ばした時



グイッーー



「え?」



暖かい温もりに包まれた



「お客様、ここはナンパする場所ではありません」



同時に聞こえた心地よい声



「は?お前なんなの?」



「こいつは俺のもんだ。勝手に手出そうとしてんじゃねーよ」



「ちっ…彼氏持ちかよ…」



そう言って男は去って行った