リリリン♪

1人目のお客さんが来店。


私と同じくらいの背丈で少し猫背。
すごっい可愛い顔してる男の子。


性格着てるから高校生かな?


優希「いらっしゃいませー」


お客さんを見て微笑んで挨拶。
大宮さんが決めたルールだ。


すると男の子はパンを見ずに、レジにいる私の前に来た。


男の子「あの…このチラシ見てきたんですけど…」



優希「あー!!大宮さん!これ!」


彼が持っていたチラシは、かなり前に配っていたバイト募集の紙だ。


大宮「あー、忘れてた。」


もうバイトはいらないから回収する、と言ってたものだった。


優希「もーあの時散々言ったじゃないですかー!」


大宮「ごめんごめん。(笑)でもさー、せっかく来てくれたんだしー。


やる?」


ずっとおいてけぼりだった彼は目をキラキラさせて、深々とお辞儀をした。





男の子「いいんですか!?ぜひ!お願いします!」


んもー大宮さんもお人好しなんだからー。

そう思っていた私も彼が小さくガッツポーズをするもんだから、可愛くて、まぁいっかなんて思っていた。



大宮「じゃぁ、お名前は?」



男の子「青葉優斗、高校生3年です!」



やっぱり高校生かー。


大宮「んーじゃ、どうしよっか。まーくんー!」


大宮さんが後ろを振り返ってまーくんを呼んだ。
あだ名付けはあいつが担当らしいよ(笑)



相澤「あいよっ!えーっと名前なんだっけ?か、か、」


優希「あおばゆうと!ばかっ今言ったばっかでしょー?」


軽く頭をペしっと叩きながら言うと、まーくんは「てへっ☆」なんていいながらできもしないウインクをしてた。


ほんっとバカなんだからー!