なんで!?ないない!!


カバンの中をガサガサとあさる、が



青葉「どうしたんですか?」




優希「財布、がない…」





お気に入りだったクリーム色の財布がカバンの中に入ってなかった。



どうしよう…
1回戻って、、


後ろにはレジ待ちの行列。
前にはイライラした表情の店員。



どう考えても戻れる状況ではない。








青葉「大きいのしかないんですけどいいですか?」






そう言って諭吉さんを店員に出すあおくん。




店員「構いません。1万円お預かりします。」



私がぽかんとしてるあいだに、会計が終わった。




青葉「何やってるんですか、マイバッグ持ってます?」



冷静な顔をして、食品を袋に詰めていく、あおくん。



優希「ちょ、ちょっと待って!!全部私の買い物だよ?!」


青葉「はい、知ってますよ?(笑)てゆーか、まず財布どこにあるかが一番重要ですよ!?」




プルルルル♪



あおくんが焦りだした瞬間に、私の携帯が鳴った。




優希「は、はい!なんでしょうか!?」



電話の相手は大宮さんだった。



大宮『あー、優希ちゃん?多分クリーム色の財布使ってるよね?』



私の使っている財布をなぜ知っているのか、そう思った瞬間に、勘づいた。



優希「私の財布、スタッフルームにあります!?!?!」



大宮『あ、やっぱ緊急事態?(笑)あるよ(笑)」




優希「あぁぁぁーよかった!!!あったって!あおくん!!」



とっさにあおくんの名前を出して、振り向いてしまった。



大宮『あれぇー?あおくんと一緒なの~?(笑)明日事情聴取だねぇ(笑)』




大宮さんのからかい口調…。



絶対今ニヤニヤしてるよ

はっとして、あおくんから思いっきり目をそらしてしまった。



優希「な、なんもありませんから!!」



精一杯言うと大宮さんは「ハハハっ」と笑って



大宮『財布は金庫に入れといてあげるから、明日のバイトんとき取りな(笑)どうしても必要な物があるなら別だけど。』






財布にはホントにお金しか入ってなく、今絶対必要な訳ではなかった。


優希「大丈夫です、明日で!ありがとうございました!失礼します」




電話を切ると


青葉「よかったですね?(笑)」