「副長、山崎です。」
「あぁ、入れ。」
なんだ、山崎か。
「失礼します。」
礼儀正しく部屋に変わりなく入ってくる。
総司にこの山崎の爪を…なんだっけ。
…学問のことはさっぱり分からねぇや。
今度山南さんにでも聞いてみるか。
「副長、報告します。」
そう言って山崎は頼んでいた仕事の報告をし始めた。
俺はその報告を聞いて山崎に今後のことを言った。
そのあと山崎と意見を言い合いながら、終わった。
「なぁ、山崎。」
「はい、何でしょうか。」
「鈴の情報はまだ分からないのか?」
「はい。申し訳ありません。名前が不明な分難しいです。」
山崎が言い終えたと同時に斎藤が何も言わず入ってきた。
「副長、いきなりで申し訳ないです」
「いや、いい。急ぎの用だろ?」
「いえ、ここを通りかかった時少し話が聞こえたもので。鈴の話…ですよね?」
斎藤は山崎の隣に腰を下ろした。
「あぁ」
「なら、俺少し鈴の事を知っています。」
斎藤の言葉に俺は目が見開いた。
「話せ。」
「実は、鈴の真の名は鶫と言う名です。あくまで俺の予想なのですが、昨日鈴と町へと出かけた時鈴のことを鶫と言う店主が2人居たんです。」
鶫…
聞いたことのない名だな。



