「俺は鈴に頼んだはずだが?」
土方さんはあたしを睨んでくる。
「そうですね。けど、終わり良ければすべて良し…ですよ。」
あたしはそんな睨みを無視してそう答えた。
土方さんはそんなあたしに驚いたが、すぐに冷静になっていた。
「そうか。」
「鈴君。」
近藤さんが急に真面目な顔で言うのだから、背筋がまっすぐに伸びた気がした。
「はい。」
「単刀直入で聞く。君に親はいるのかい?」
「……」
親…ですか。
あたしは答えられなかった。
記憶がないのもある。
「それも忘れてしまったのかい?」
「忘れる…?……っ。」
また頭が痛みだした。
痛い、痛い、痛い。
忘れる?
いや、忘れるはずなんかない。
…のに、思い出せない。
また、心が矛盾してる。
「鈴君?」
声もまたあたしには届かなくなる。
なんだか分からなくなってきた。
けど、一つだけ分かったことがある。
人間が憎い。
その感情は曖昧だったものが今確信した



