「あぁ、そうする。終わったら呼びに来い。近藤さんの部屋にでもいるからな。場所は谷にでも聞け。」
それだけ言うと土方さんは紙と筆と硯を持ち部屋から出て行った。
部屋から出て行ったのを確認するとあたしは掃除を再開した。
途中、谷さんが水を持って来てくれてそのまま掃除を手伝ってくれた。
「ふーっ…。何とか終わったね。」
「はい。」
太陽が真上にあるくらいに掃除が終わった。
部屋は綺麗になった気がした。
綺麗にするとなんだか心が清々しい気持ちになった。
「さてと、僕はもう行くね。」
「あ、待って下さい!」
谷さんが帰ろうとするから、あたしは慌てて引き止める。
「近藤さんの部屋はどこでしょうか?土方さんに終わったらそこへ呼びに来いと、言われたので。」
「近藤さんの部屋はこの部屋の隣だよ。じゃ、本当にもう行くよ。」
「あ、ありがとうございました。」
「ん。」
谷さんは片手をあげると部屋から出て行った。
残されたあたしも部屋を出て隣の部屋へと向かった。
「近藤さん。えっと、す、鈴です。」
あたしは山崎さんが言ってたように真似て言った。
これであってますか…?
ガラ
「鈴君か。入りなさい。」
近藤さんが障子を開いてあたしを招いた。
「はい。」
あたしは部屋に踏み込んだ。
土方さんの部屋とは違って、片付いていて整理整頓されていた。
「まぁ、座りなさい。」
あたしは言われるがままその場に座った
「部屋は綺麗にしたのか?」
「はい。谷さんと一緒に掃除をしました。」
あたしがそう答えると土方さんは眉を寄せた。



