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鈴を一人部屋に残し俺は副長の部屋へと向かった。
「俺です、山崎です。」
「あぁ、入れ。」
「失礼します。」
俺は静かに開け中にはいり、正座した。
「どうだ?」
「いえ、未だ鈴の正体は分かりません。」
「そうか。ご苦労だ、山崎。引き続き頼む。」
「御意。」
俺が部屋から出ようとしたら副長に止められた。
「山崎。」
「なんですか?」
「お前は女が苦手なのに部屋を一緒にしてすまねぇな。」
「いえ。鈴は他の女とは違う感じがするので。」
素直に思ったことを副長に伝えると、副長は口を開けて驚いていた。
驚くところだったか…?
「副長?」
「…いや、なんか山崎らしくねぇなと思って。あいつに惚れたのか?」
「別にそんなんじゃありませんから。」
俺は即答した。
「そうか。…もし、あいつが敵だったらどうする?」
「副長に従います。」
俺はそれだけ答えて今度こそ部屋を出た。