分からない
"鶫"
低い声だけどすごく安心がする。
心が軽くなる
あなたは一体誰なの?
あたしが心の中で問いかけると向こうの方に光が一つあった。
あたしはそこに向かって走った。
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「起きろ鈴。」
「……っ!」
暗い闇の中を走ったつもりなのに、いつの間にか山崎さんの顔が近くにあった。
もしかして、夢…?
もう夜だから、部屋がくらい。
山崎さんが蝋燭をつけあたしにかざした。
「鈴、寝ぼけてるのか?」
「いえ…。違います。」
「そうか。お腹空いただろ?飯持ってきたから食え。」
山崎さんはあたしにご飯を渡してきた。
ご飯に焼き魚、漬け物。
「これしかなくてすまない。」
そういう山崎さんの目は眠たそう。
「もしかして眠たいのですか?」
「…誰のせいだと思ってる。お前が寝てるから、起きるまで待ってたんだ。まぁ、直ぐに起こさなかった俺も悪いが。」
「ごめんなさい…」
そう言うと山崎さんはあたしの頬をつねってきた。
「…いひゃいでひゅ。」
頬をつねられてるもんだから、うまく喋れない。
「謝らなくていいんだ。」
山崎さんはあたしに何度も何度も
「謝らなくていい。」と、繰り返して言った。
「は、はい。」



