山崎さんが部屋から出て、やることのなくなったあたしは何気無く目を閉じた。



目が覚めたらあたしは記憶がなくなっていて、新選組っていうところにいた。



今日、あたしは斎藤さんと町へと出かけた。



鶫…



そうあたしのことを呼んでた人が三人いた。



はじめは偶然かと思ったの。



けど何度もあたしのことを鶫っていう。



「違う。あたしは鶫っていう名前じゃないわ。」



また心が拒絶をする。



どうして?



あたしは思い出してすっきりしたいのに



思い出したら駄目って、



頭の中で響く。



思い出したいのに思い出したくない。



矛盾しているのはわかってる。



分かってる筈なのに分からない。



「どうしてなんですか……」