「早く入れ。」
山崎さんに引っ張られ部屋の中へと入れられた。
「えっ…」
「…他の隊士に見つかるだろ。お前の存在は、幹部の間だけ知ってるんだから。知らない隊士に見つかると面倒だから。」
「はい、分かりました。以後、気をつけます。」
「わかったんならいい。ほら、部屋に入れ。」
あたしは言われたとおり、さっさと部屋に入った。
山崎さんの部屋は紙とか本とかが沢山無造作に置いてあった。
「その辺に座っとけ。」
あたしは部屋の隅に荷物をおき、正座をした。
「……」
「……」
お互い黙り込んでしまい静かな沈黙が流れる。
「…刀、買ったのか?」
「はい。買ったというより、いただきました。」
あたしは買ったばかりの刀を山崎さんに渡した。
山崎さんはしばらくその刀を丹念に眺めていた。
刀が好きなのかな…?
「いい刀だな。」
山崎さんは不意に小さく微笑んだ。
ドキ
山崎さんって、こんな笑い方するんだ。
あたしはそう思うと胸が一つ高鳴った。
「ありがとうございます。」
あたしは山崎さんから刀を返してもらい着物と一緒においた。
「さて、俺は夕餉を食べてくる。食べ終わったら、お前のものを持ってくる。…その間この部屋から出るなよ?」
「分かってます。」
あたしがそれをいうのを確認すると山崎さんは部屋から出た。



