変かもしれない。
けどただそれだけなんだ。
俺は屯所へ戻りこいつを抱えたまま、副長の部屋へ訪ねた。
副長の部屋はまだ明かりがついているみたいだな。
「副長、夜遅くすいません。山崎です。」
「何のようだ?」
声に少しイラつきがある副長、いや土方歳三。
多分今日一日ずっと今の今も書類を整理してたんだな。
「御所の方に血だらけの男が倒れていたので連れてきました。」
俺がそう言うと副長の部屋が開けられた。
「どいつだ。」
「こいつです。」
副長が見えるように男を見せた。
夜で見えなかったのか副長は使っていた蝋燭で男の顔を照らした。
「酷い怪我だな。」
すると副長は考え込んだ。
さっきは見えなかったが副長が照らしている蝋燭のおかげでこいつが見れた。
よく見ると所々火傷の後もあるし顔にも傷とか血が沢山ついてた。