会いたい。

そんな時に松陰先生と出会って今があるわけだ。



こいつは俺と違って武士でもないし、裕福でもない貧しい百姓だったんだ。



そんな伊藤は遊撃隊という隊を引き連れている。



「刀屋。」



「…刀屋言ったのに刀を忘れるか?普通。」



「…あ。」



「ったく、お前しっかりしろよな。何のために刀屋に行ったんだ?」



「……」



「…いくら探してももういないんだから、しょうがないじゃないか。」



伊藤は顔を歪めた。



「違う。あいつ…鶫がいたんだ。」



「冗談はやめ____」



「冗談じゃねぇよ。本当にいたんだ。」



俺はさっきのことを伊藤に話した。



話を聞き終えた伊藤は動きだそうとしたから、俺はそれを止めた。