けど、やっぱりあたしはまだ拒絶をする。
「いやいやいやいや…」
そんな時
「じぃさん、頼んだ刀取りに来たぞー」
誰かがそう叫ぶ。
何故だが懐かしい感じ。
「お、どうした?具合悪いのか?…!この髪飾りは……!おい、大丈夫か?」
その人があたしを揺らす。
その度に鈴がなる。
チリンチリンと。
「鶫、しっかりしろ!おい!」
またその名前で呼ぶ。
違うのに…
その名前違うのに…
嬉しいくなるのはどうしてだろう
「違い、ます。あたしは鈴です。鶫ではないです。」
あたしは立ち上がりその人を見た。
「それ、本気で言ってんのか?」
「はい。」
そんな時斎藤さんがやってきた。
「鈴、こんなところにいたのか。」
「斎藤さん。」
あたしは斎藤さんの元に駆け寄った。
「すまん、つい刀に夢中になってしまった。いい、脇差し見つかったか?」
「いえ、まだこれからです。」