斎藤さんが部屋から出て行ったあと布団を片付けた。
片付けたと同時に斎藤さんがやってきた。
「斎藤さん、片付けましたよ。」
「ありがとな。では、行くか。」
「はい。」
あたしは斎藤さんの後をついていった。
_________
____
「なんか人がたくさんいますね。」
「いつもそうだ。ほら、はぐれるといけないから手繋ぐぞ。」
「はい。」
斎藤さんから差し出された手を躊躇なく、あたしは手を重ねた。
ー言われたことはきちんと聞かないと。
何故かそう思ってしまう自分がいる。
暫く歩くと斎藤さんは立ち止まった。
「着いたのですか?」
「あぁ。好きなのを選んでいいぞ。ほら、お金だ。なくすなよ。」
あたしは斎藤さんからお金を受け取った。
「はい。ありがとうございます。」
あたしはお店の中に入りいろんなものを見た。
ちらりと斎藤さんを見るとお店の外で待ってくれるみたい。
あたしは再び店の中を見て回った。
ふと声をかけれた。
「おーい、そこのお嬢さん。」
「はい。」
店の中にいたのはあたしに一人だったから、返事をした。
声のした方へと行くとそこにはおじさんが座っていた。
「お気の毒にな…。」
「え?」
いきなり何の話してるの?