斎藤さんが部屋から出て行ったあと布団を片付けた。



片付けたと同時に斎藤さんがやってきた。


「斎藤さん、片付けましたよ。」



「ありがとな。では、行くか。」



「はい。」



あたしは斎藤さんの後をついていった。




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「なんか人がたくさんいますね。」



「いつもそうだ。ほら、はぐれるといけないから手繋ぐぞ。」



「はい。」



斎藤さんから差し出された手を躊躇なく、あたしは手を重ねた。



ー言われたことはきちんと聞かないと。



何故かそう思ってしまう自分がいる。



暫く歩くと斎藤さんは立ち止まった。



「着いたのですか?」



「あぁ。好きなのを選んでいいぞ。ほら、お金だ。なくすなよ。」



あたしは斎藤さんからお金を受け取った。


「はい。ありがとうございます。」



あたしはお店の中に入りいろんなものを見た。



ちらりと斎藤さんを見るとお店の外で待ってくれるみたい。



あたしは再び店の中を見て回った。



ふと声をかけれた。



「おーい、そこのお嬢さん。」



「はい。」



店の中にいたのはあたしに一人だったから、返事をした。



声のした方へと行くとそこにはおじさんが座っていた。



「お気の毒にな…。」



「え?」



いきなり何の話してるの?