俺はどうしても食べる気にはならなくて部屋へと戻ることにした。
それにしても籟たちの言葉が頭から離れない。
薩摩の人間か
会津の人間か
長州の人間の者なのか。
それとも、ただ巻き込まれただけなのか
鈴の今までの態度を振り返って見ても、どこも怪しいとこなんかない。
鈴が人を斬った日を除いて。
「記憶がないんやからしゃーないな。」
俺は静かに部屋を開けた。
「鈴がおらん…」
また鈴がいない。
…また庭にでもおるやろな。
刀があるか確認したらなかった。
そういや、あの小屋で落としたんや。
「ま、後で迎えに行こか。」
俺はそういったけど、何故か言葉とは裏腹に部屋を飛び出していた。



