「副長…」
俺は先程籟たちから聞いたことを副長に言おうとした。
けど、言葉が詰まって言えなかった。
「……夕餉でも食べてこい。まだ食べてないだろう?」
「はい。…失礼します。」
言えないのに長く居座ったらいけないだろうとおもい、すぐ立った。
部屋から出る時ふと思った。
「副長、よく居場所が分かりましたね」
「あぁ、たまたま斎藤の隊が巡察しててな。偶然切迫詰まった山崎を見つけたらしい。疑問に思い尾行してたらしい。そしたら小屋が燃えて行くのを見て急いでここに来たとのことだ。」
「そうですか。」
俺はそれだけ言うと逃げるように部屋から出た。
あたりはもう暗くなっていて月が出ていた。
「もう、夜やったんやな…」
俺の呟きが消えそうなほどあたりは静かで気味が悪かった。



