「おぉー!鈴ー、外来てみろよー!雪積もってるぞ!!雪が!」
部屋の外からあたしを呼ぶ声が聞こえる
日が過ぎるのが早くてもう12月と言う寒い時期になった。
「本当ですか?今行きます!」
「鈴、落ち着きぃ。あと少しやから。」
「早く行かないと雪が溶けてしまいますから。」
「まだ、朝やし早うから溶けん。分かったか?」
「はい、分かりました。」
朝起きて布団を片付け
山崎さんに朝餉を部屋まで持ってきてもらい一緒に食べる。
その後着替えて、山崎さんに髪を結ってもらう。
毎朝それが繰り返される。
皆さんで夕餉を食べに行った以来、あたしと皆さんの距離が少し縮まった気がした
前は目も合わせてくれなかった平助くんは、今では毎日話し相手になってくれるようになり
原田さんと永倉さんはあたしのことを避けていたみたいだけど、今はすれ違う度に頭を撫でてもらったり、お菓子をくれたりする。
土方さんと沖田さん、山崎さん、斎藤さんは前とあまり変わりませんけど。
「ほら、簪付けるんやからじっとせぇ。」
チリン