沖田さんはこれ以上何も聞いてくるな、とでも言いたそうな目で俺が言おうとする前に見てくる。
「……」
俺が何も言わなくなったのを確認すると沖田さんは俺の隣に腰掛けた。
「今夜…いや、昨夜は楽しかったですか?」
「えぇ。まあ。」
「いいですねー。近藤さんも一緒だったじゃないですかー。僕も行きたかったな」
その言葉刺々しくささる言い方で少しだけ苛ついた。
「風邪が治っていなかったのですから、沖田さんは無理でしたよ。」
「山崎さんが早く治してくれないのが悪いんですよ。」
「俺は関係ありませんから。」
俺は黙って沖田さんから月へと視線を移した。
「……鈴さんと山崎さんって似てますよね」
ボソッと沖田さんは呟いた。
「似ていますか?」
「はい。鈴さんはここに来てからずっと空を見上げてます。山崎さんもここんところ、空を見上げてるじゃないですか。」
確かに沖田さんの言うとおりかもしれない。
俺は鈴が来てから空を見るようになった
鈴が見ているのをみてつられるようにして空を見ているのだ。
「鈴のが移ったのですよ。…もしかして沖田さん、鈴の事ずっと見ていたのですか?」
「まぁ、怪しい動きがないか観察していたんですよ。」



