女と籟は、森の奥に行き始めた。
俺は気付かれずにそっと後を追った。
「…どこに…行くの?」
「町じゃ。そこなら、人間が沢山おるからな。」
「…ま、ち…?」
女は歩くのが早い。
追いつくので必死でこっそりと気付かれずには行けれない。
ふと、女は立ち止まった。
「…この匂い。……人間?後ろからする…」
やばい。
俺は息を殺して隠れた。
「ほっとけ。その内いなくなる。」
足音が近くなる
「…殺される。」
「それもまた運命なのじゃ。」
「運命?」
「そうじゃ。じゃから、こっちへ戻ってこい。」
「…はい。」
足音が遠ざかって行く。
俺はホッとした。
けど、それは束の間だった。
気付けば女と籟はいなくなってる。



