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鈴が弾くお琴の音色を俺らはただ聞くだけしかできなかった。
話すことができない
鈴から目を話すことができない。
俺らは音色を夢中で聞いていた。
狂
今の鈴にはその言葉が合っていた。
それほど鈴は狂うようにお琴を弾き続けていた。
~~♪
鈴が手を止めお琴を弾くのをやめた。
どのくらいたったのだろう
少しの間弾いていたんだけど、俺にはその時間がすごく長く感じた。
鈴をみるとぼーっとしていた。
疲れたのだろう。
「聞いて下さり、ありがとうございました。」
鈴は俺らに向かって座ったまま礼をする
「…鈴くん、すごく綺麗な音色だった」
「ああ、うまかったぞ。」
「おおっー!すげぇ!島原のねーちゃんよりかうまいんじゃねぇ?」
「そ、そそそそ、そうだな!」
「噛むなよ、平助。ったく。よかったぜ。」
皆は口々に鈴を褒める。
鈴は照れたんだろう、顔が赤くなって笑っていた。