「山崎さん、そろそろ行きましょう。」 「そうやな。せや、行くか。」 「はい。……っ!」 鈴が立ち上がった時足を崩したらしく、前に倒れそうになった。 俺は危機一髪のところで鈴を支える。 「すいません、ありがとうございます。着物はなんだかあまりなれなくて…」 鈴は俺からさっさと離れると、少し崩れた着物を整えた。 黄色い着物を着て、顔の横で一つに結った髪。 急に女っぽく見え、ドキッとまた高鳴った。 「あ、山崎さん。これも付けて下さい。」 鈴が差し出してきたのは、あの髪飾り