「山崎、鼻の下が伸びてる」



横から永倉さんが声をかけてきた



慌てて口元を抑える。



…はい?



「鼻の下なんか伸びてません。」



「ガハハ。そうか?」



「私にも鼻の下が伸びてるように見えましたよ。ふふふ」



山南さん、なんだかその笑い怖いですよ



とは、言えず



「だから、伸びてないです。」



俺はふと鈴の方に視線を向けた。



鈴は今度は斎藤さんと話している。



あ、今斎藤さんが鈴の頭を撫でた。



何話してるんだ?



近くに行って聞きたい。



俺は鈴が気になってしょうがない。