もしかしてあたし思い出すことに迷ってるの?
「迷ってる…。ううん、違う。迷ってるなんかじゃない。怖いの。」
記憶を思い出すことが怖いから、あたしは迷ってるんだ。
怖いからこそ思い出したくない、
怖いから記憶を消したくはない。
「誰か…教えてよ…。誰か…助けて。」
あたししかいないであろう野原には誰1人いなくてなんだか虚しかった。
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どのくらいの時が立ったんだろう
月が昇り夜になり、月が沈み太陽が昇りまた一日が始まる。
その繰り返しだった。
あたしはただ座ってぼーっと空を、花を眺めてるだけ。
何も考えはしない。
ただ、眺めるだけ。
そのうち何日たったのかも忘れてしまった
今日もまた月が昇り、夜へと変わる。
何時もの同じ夜。
けど、何かが違った。
「風がない?」
ここに来てからずっと常に、風が吹いていて止むことはなかったのに、今夜は風が止まっていた。
そんな日もあるよね
あたしはこの時思ってた。
けど、次の晩もその次の晩も、
その日以来、夜に風が吹くことはなかった。



