「福太郎…。あの犬飼いたい。いーくんにもっと笑って欲しい…」
「あははは。」
「ぼ、僕、変なこと言った…?」
目に涙を溜めはじめた。
「りょーくん、この子は犬じゃなくて狼だよ?」
「えぇ?狼?」
りょーくんと呼ばれた童は目を丸くした
「うん。昨日ね先生に教えてもらったんだ。」
「いーくんも知ってたの?」
「そうみたいだよ。知らなかったのはりょーくんだけだよ。」
りょーくんは狼に目を向けた。
狼は首を傾げ、不思議そうに童を見ていた。
そんな時走って行った子が戻ってきた。
「薬持ってきた!」
手には薬が入ってあるだろう小鉢をもっていた。
「こらこら、走ったらこけますよ。」
その子から続いて男の人がこちらに向かってきた。
「「先生!」」
福太郎、りょーくんは先生と呼ばれた男の人に走って向かった。
「先生、あの狼飼っても駄目かな?」
りょーくんは先生にすぐさまそう告げる
「私ではなしに、親御さんに許可を得ないと駄目ですよ。」
そう言うと福太郎とりょーくんはしゅんと頭を俯かせた。
「僕駄目。」
「多分、僕も…」
「…俺ん家はいいかも。」
ボソッといーくんはそういった。



