それだけじゃない、俺の声も聞こえていないみたいだ。
クゥーン
呆気に取られている間、童はその狼に更に近づいて行く。
そんな時
「うわぁっ!」
1人の童が吹っ飛んだかと思うと、また一人と吹っ飛んだ。
な、何が起きたんだ?
「こ、こげな小さい狼をいじめるなんて、おまんらは最低じゃ!」
「そうだっ!」
「ま、待ってよ!二人とも…!」
小さな狼を守るように3人の男の子がいた。
訛っている子は目に涙を溜めて、今にも泣きそうだった。
その次の子は、泣きそうな子とは反対に堂々としていた。
後から来た子は、泣きそうな子の背中をさすってやって、まるであやしているみたいだ。



