「おい!山崎、起きろ!!」



副長の怒鳴り声だと分かって、無意識に起き上がる。



「……!」




「やっと起きたか…」



副長は長い溜息を出した。



辺りは暗い森ではなく明るい俺の見慣れた自室だった。



さっきまで森の中にいたはずだが…



「おい、山崎。ぼーっとせずに取り敢えず座れ。」



副長に言われて俺は布団の上にでも正座をした。



「で、山崎は何故森の中で鈴と寝ていたんだ?」



呆れ顔で副長が俺を見ていた。



「それはっ……!…………〜!」



俺は話そうと必死に口を開こうとするが口はうまいように開いてくれなかった。



何度も何度もそれを繰り返したが、無理だった。


言えなくて俺は柄にもなく俯いてしまう