「こやつの記憶を思い出させてはならぬと言われたはずじゃろ?あやつの話は記憶を取り戻すかもしれん。」
「…何故こいつに記憶を戻してはいけないんだ?」
「…わしらはこいつに幸せになってほしいからじゃ。こやつは記憶を取り戻した暁には壊れるんじゃ。」
壊れる?
どうして壊れたりするんだ?
「華(ハナ)、何故こやつに正体を言ったのだ?」
華と、呼ばれたのは先程の狼だった。
「この人ならと。あの子はこの人にどうも懐いているみたいで。」
「成る程な。」
「あの子が懐いてる人間ならば、ほんの少しは信用が出来ます。」
「一理あるな。けど、わしは信用は出来ぬ。」
「なので、籟様にお願いがあります。この人に術をかけてもらいたいのです。」
術?
なんなんだ、こいつらは。
ただの狼と鷹ではないな。
だとしたら妖か何かか?
「あぁ。」



