会いたい。



仕方なく鈴の刀を借りることにしていつでも抜けるように静かに構えた。



ガサッ


すぐ近くで大きな音が聞こえたと同時に足音が聞こえなくなった。


荒い息遣いが聞こえる。


俺はこっそりと覗いて見た。



そこにいたのは



「……狼?」



10匹くらいの狼が息を切らして此方を睨むように見ていた。


ガルルルルル


ウオーーン


1匹が唸り出したと思えば、他の1匹が吠えた。


また1匹が吠えたと思えばまた1匹と。



何度も何度も吠えていた。



うるさくて思わず耳を両手で塞ぐ。



これでは鈴が起きてしまうな。
事態が酷くならないうちに何処か別の場所へと行こうか。



俺は狼たちに気付かれないように鈴に向き直った。