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次の日
俺は副長に外出許可をとって京の町へと向かった。
先日の御所の件で京は火包まれた。
御所の中心部が殆ど焼けた。
けど、少しずつであるが元どおりの活気を取り戻しつつある。
俺は店の名前を見ながら探し歩いた。
けど、全く見当たらない。
俺は近くにいた男の人に声をかけた。
「お尋ねしたいのですが…」
男の人は驚いたのか肩をはねらせた
「おわっ!」
「驚かせてすいません。」
「いや、大丈夫じゃき。」
この訛りは土佐の者か?
俺はその男の人を見る。
けど、笠をかぶっているから顔がよく見えない。
刀…は差さってないから武士とかではないな。
俺は藩士の者じゃないのと確認すると、男の方に向き合った。
「それにしても急に何事じゃ?」
「この店の名前に連れて行って欲しいのですが…」
俺はその人に店の名前が書いてある紙を見せた。
「知っとるんじゃが…。宇目という店はもうないぜよ。じゃが、剪はあるんじゃが…」
男は言葉に詰まった。
何かあるのか?
「…この店は何故しっちゅうか?」
「知人から教わったのでよく分かりませんが。」
「そうかぇ…。ほんなら、わしについて来るがええ。」
そう言って男は歩き出した。
俺は見失わないように、道を覚えつつ必死について行った。



