鈴は庭にある大きな木の根元に座りむすびを食べていた。
全部食べ終わったところで鈴は何やら1人ぶつぶつ言っていた。
ここからだいぶ離れているから何を言っているのか全く分からなかった。
俺は気付いていないのならもっと更に近付いた。
ここなら聞こえるだろう。
俺はよく耳を澄まして聞いた。
「……会いたいです。」
俺はズキと胸が痛んだ。
鈴の声はとても切なくて今にも壊れてしまいそうだった。
「うぅ…。…っく。……うう。」
いきなり鈴は泣きはじめた。
俺は出ようか迷ったが暫く様子を見ることにした。
鈴は必死に声を押さえていた。
限界が来たのか
「う、うわーーーんっ!」
童みたいに大きな声で泣いていた。
まるで自分はここだって、主張しているように。
俺は何故か動けないでいた。
「…ぅひっく。うう…」
鈴は何時迄も何時迄も泣きじゃくる。
隊士達はいつも眠りが深いから、起きることはないとは思うが、副長らは気付いて此方に来る可能性がある。
俺は鈴の方に向かった。
「鈴。」
「……っ。」
俺が名前を呼ぶと鈴は肩をはねらせて驚いていた。
それと同時に鈴は後ろへと倒れこんだ。
俺はそれを抱きかかえる。
「すー…」
なんだ、眠っただけか。
俺はとりあえず安心をした。



