けど、いくら願っても叶わない気がした
記憶を思い出そうが、思い出さまいが、
どっちにしても会えない、と。
「うぅ…。…っく。……うう。」
あたしは声を押し殺して泣いた。
何故だか分からない。
けど悲しいの。
あたしはとうとう我慢が出来なくなって声をあげて泣いた。
「う、うわーーーんっ!」
あたしは童みたいに大声で泣いた。
あたしはここだから。
…だから、会いにきて。
あたしが会いにいけないのなら…
会いにきて。
お願い………
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~山崎said~
俺は寝たふりをしていた。
鈴が逃げ出さないかどうか見張る為。
はっきり言ってまだ、俺らは鈴の事を信用してはいない。
記憶のなくした得体のしれない女でもあるのだから。
鈴は俺に布団をかけていきむすびを持って部屋から出た。
俺もこっそりその後をついて行った。
鈴は裸足で庭へと降りて辺りを見ながら歩いていた。
俺もその後をついていく。



