手で顔をかくす余裕もないほど、みっともなく泣いた……。


近寄ってきた海人が私をギュッと抱きしめた。


練習から帰ってきて汗くさい海人のユニフォームに、私の涙が染み渡っていく。


「うっ……ひっ……。」


泣きやまない私の頭をナデナデして、海人が言った。


「俺が、お前を甲子園に連れて行ってやる。
お前の夢を、形は違うけど、俺が一緒に背負ってやる。だから、もう泣くな!!お前は俺のサポートを、ずっとやってくれなきゃダメなんだからな?」


分かったか?と俺様な発言をした海人に抱きついて、また私は更に泣いてしまった……。


そんな私を泣きやむまで、海人はずっと、イイコイイコしてくれていた……。