君に届かない。

「あは、キミ聡いね。分かりすぎちゃうって苦労したでしょ」

「どうでもいいでしょう、そんなこと」



要求はなんですか、と泉が無愛想にも程がある態度で問えば、恭は「せっかちだなあ。そんなんじゃ嫌われるよ?」と今の泉の状況に遠からずな言葉をぶつけ、本題に入った。

どうしても泉を揶揄しなければ気が済まないらしい。





「俺と付き合ってよ」




一言で言えば衝撃発言。

ほんの数秒前まで散々嫌味を重ねてきた相手からの告白に泉は一瞬目を見開いたが、やはり直ぐに本旨を理解する。




「女避けですか?良いご身分で」



もはや趣味と言っていいレベルで相手の本心を読み取る泉だ(女子高生らしからぬ悪い趣味だ)。

今回その相手が怪しさ200%の恭である分冷静になるのも早い。




「あ、やっぱり分かるんだね。つまんないなあ……困惑してる君を見たかったのに」




恭も大概趣味は悪いが。