俺の名はドットソン。



ここは国王主催の

剣闘大会の会場。



決勝に残り対戦相手、

バッキーニを倒せば

国王の一人娘と

婚約ができるところまできた。

バッキーニとは過去の対戦で

3勝4敗と

負け越している。

それにここ2戦は連敗中。

実力の差は紙一重。





バッキーニは大富豪の家の出。

高価な装備を身に纏い、

一流の武器を使いこなす。

しかし私は

両親を戦争で亡くし、

一人でここまで

はい上がってきた。

手先が器用で

自ら武器や鎧を造って

戦ってきた。それに

一度見た武器は

自力で真似て造れるほど、

武器屋としての

才能もあったから。





2人で控え室で待っていると、

呼び出しの声がかかった。



いよいよ決勝戦!

共に握手をし、

会場へ向かった・・・

しかしバッキーニは

自分の剣ではなく、

間違えて隣に置いてあった、

俺の剣を

持って行ってしまった!

その剣はバッキーニの剣、

"オリファルコンタイガー"を

真似て造ったもの。

見た目には

それほど差はないが、切れ味は

やはり本物にはかなわない。



それに気付かず、

会場へと行ってしまった。

私はそこに残された

"本物"の剣を手に、

バッキーニを追いかけた・・・。





しかし、バッキーニに

剣のことを話したが、

聞く耳をもたなかった!

それどころか私に怒り、

"卑怯者"だと・・・

「剣を間違えたなどと!

私達の力の差を

武器のせいにしているようでは、

今日の戦いも

目に見えているな!!」

正直に言ったつもりが

逆に誤解を生んでしまった。

このままでは・・・





言っても仕方がないなら

このまま戦うしか・・・だが、

このことが知れたら

大変なことに・・・

俺がわざとすり替えたと

言われかねない状況・・・

力ずくでも

剣を交換するしか・・・しかし、

この剣を使えば・・・





ドットソンは

どちらを選ぶのだろう・・・

あなたはどちらを選ぶ!?