翌日。


いつの間に眠ってしまったのか覚えていないけれど、あたしはスマホのアラームで目を覚ました。


ずっと泣いていたため頭が痛くて、瞼が重たい。


ベッドの抜け出して姿見の前に立つと、目は真っ赤に充血して少し腫れていた。


ひどい顔になっている自分にため息が出る。


こんなんじゃ学校に行けない。


今日は休んでしまおうかな。


そんな事を考えていると、スマホがラインにメッセージが届いた事を知らせた。


画面を見ると相手は亜耶からで、《昨日はメッセージ来なかったけど、何かあったの?》と、あたしを心配する内容だった。


学校から帰ると毎日のようにメッセージを送っていたからだろう。


あたしはその文章にすぐに返信しようとする。


が、指が思うように動かない。


いつものように《なんでもない、大丈夫だよ!》と、元気いっぱいの返事をすればいいだけなのに、心につっかえるものがあって、それができないのだ。


しばらくその場に立ちつくしてスマホを見ていたあたしだが、小さく肩を落としてスマホをカバンの中に入れた。