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散歩から帰ったあたしはすぐにお風呂に入り、風邪気味だと嘘をついて自室にこもってしまった。


リリの散歩に行っても結局気分は晴れなかった。


落ち着いた分冷静に考えて、やっぱりあたしなんて相手にされていなかったんだと思うようになっていた。


でも……亜耶の事は信じていたのに……。


亜耶は人の悪口を言わない、優しい子だ。


だから一緒にイジメられていてもあたしは平気だった。


亜耶と親友でいられるなら、多少の事乗り越えることができた。


それなのに……。


あたしは布団にもぐり涙を拭いた。


亜耶は、そんな風には思ってくれていなかったんだろうか?


影であたしの事を笑い、面白がっていたんだろうか?


あたしは亜耶の事を信じられなくなっていたのだった。