「危ないから、家まで送るね」


川上君はあたしに向かってそう言ったのだ。


そしてスタスタと歩き始めてしまった。


「ちょっと……待って!!」


川上君を引き留めようとした時、亜耶とあの3人がいなくなっている事に気が付いた。


「嘘でしょ……」


4人がどこへ行ったのかわからない。


辺りを見回してもそれらしい人影はすでになかった。


「何してるの? 早く帰るよ?」


川上君の声が聞こえてきても、あたしは唖然としたままその場から動けずにいたのだった。