透から送られてきたメールは全ての告白文だった。
五十嵐だけでなく、舞や警察にも送られており明け方途方に暮れていた舞の元に警察が数名やって来た。
メールだけでは確証がなく警察は動かなかったが五十嵐からの連絡を受け透を捜索していた。
「香椎 舞さんですよね?」
「はい。」
警察のその男は真木野と名乗り話始めた。
「昨夜深海という人物からメールで告白文が来たんですが、香椎さんとはどういったご関係ですか?」
「付き合ってました。」
寝てないのか舞の姿から疲れが見て取れた。
「その後五十嵐さんから捜索願が出されまして、最初は悪戯と思っていたんですが、ここから上に上がったところでガードレールを突き破った場所が見つかったんです。」
俯いていた舞が顔を上げた。
「どうゆう事ですか?」
「今海での捜索をしてますが…深海はまだ見つかってません。車は赤のセダンですか?」
「…はい。」
舞はボロボロと泣き出した。
真木野に促され後ろにいた女性警察官が舞の隣に行き背中をさすった。
「だぶんですが…車外に放り出されたんだと思います。あの海域は上がってくる事が少ないって地元の人が言っていたので…。」
淡々と話し進める真木野に女性警察官が首を振り制した。
舞の体が震えて、さすった手を伝い女性警察官が危険だと思ったからだ。
「ここじゃなんですから、取り敢えず署まで一緒に来て下さい。」
舞は静かに頷いた。
女性警察官に支えられ立ち上がろうとしたが体に力が入らず、そのまま舞は意識を失った。