「まぁ、愛梨さん...!うらやましいですわ~。」

後ろの取り巻きたちがそんなことを言っていた。

「愛梨さん、月影さまはだれかのものじゃないのよ。とおっしゃっていらしたのに、自分から行っているわよ。」

「ねぇ。自分でおっしゃったのに。」

回りの女子からは批判の声が上がっていた。

「さぁ、月影さま。行きましょう?」

山根が手招きしている。

でも、俺さぁ...

「俺、“6”じゃなくて、“9”だから。」

俺は紙をひっくり返す。

「ほら、数字の上にきゅうだよ!って書いてある。」

俺は紙を山根に渡す。

「まぁ、これは早とちりをしましたわ。申し訳ございません。では、6番の方はどこにいらっしゃるのかしら...。」

「あ、俺。」

後ろで佑樹が言った。

「ほら。数字の上にろくだよ!って...。」

「まぁ、本当。じゃあ、行きましょうか。」

そして、ニコニコしながら二人で歩いていった。

って、アイツは?名前...なんだっけ。
キョロキョロとセミロングのアイツを探していると...。