瞳子と呼ばれたそいつは黒いサラサラのセミロングに長いまつげ。

まさに美人そのものだった。

「ちょっと、瞳子!月影さんが見ていらっしゃるわ!うらやましい~。」

それの声でばっと視線をそらす。

「え?見てないじゃーん。私、月影さんに見られていたのなら、光栄ですわ~。オホホホホホ!」

な~んてね!興味なんてあるわけないじゃん。と笑っている声が聞こえた。

「奏、次お前。」

後から佑樹に肩を叩かれた。

「あ、おう。」

くじを引く。

「あ、月影さんがくじを引いていらっしゃるわ!」

「16番を引いてくださいますように!」

16番なんか引きませんように!

そして俺は1枚の紙をとった。


「奏ー!何番~?」

俺がくじの前をどいてすぐ佑樹が来た。

「ん?俺は...」

マ、マジ...。

「まぁ!月影さま、それ6番ではなくって?私とペアですわ!」

俺が奏に言う前に後から声がした。

「ほら、私も6番です。」

後ろを振り向くとにっこりとわらった山根が立っていた。