「奏ちゃん…」




ごめんね、陸山君。




私のあなたへの想いは奏ちゃんへの想いに勝てないようです。




「苺、待たせてごめんね。」




「いいの、奏ちゃん!帰ってきてくれて、ありがとう!」




私はずっと奏ちゃんが好きだった。




でも奏ちゃんが転校して行って寂しかった。




だからその気持ちを紛らわすために、陸山君と付き合ったのかもしれない。




私の方が最低だったね、陸山君。




陸山君は気づいてた?




だから他の女の子と浮気ばかりしてたの?




本当に好きになってくれた?




…でももう終わりだね。




楽しかったよ。陸山君といれて。




これからは羽田さんと仲良くね?




「おい…どういうことだ?」




この声は…私が大好き、だった、もの。




「陸山君…」




「どういうことなんだよ。こいつ誰?苺とどういう関係?」




「奏ちゃん、ちょっと待ってて」




「うん、待ってるよ。」




「陸山君、ちょっと場所変えてもいい?」




「…ああ。」