それ以来私は愛翔君のことを陸山君と呼ぶことにした。




そして距離も夏休みの時よりすごく離れた。




『俺、お前が好きだとは言ってねぇよ?桜庭さん。』




そう言われたあの言葉が冷たくて、大好きだった彼の声なのに、違う人のものと思えてしまう。




その日から嫌いになろうと努力した。




ずっとずっと頭の中で繰り返されるその言葉が痛くて、苦しくて。




私の胸に深く刺さって取れない。




一歩踏み出そうとすることを認めてくれない。