『!!』



『どうしたの??ひな』



背負った瞬間、少年は驚いたように目を見開いた



『…軽い。
ってゆーか、俺より背は高いのにすっごいガリガリだよこの子』



『…この子が起きたらちゃんと食べさせてあげなきゃね。』



少女が悲しそうに笑ったあとからは家まで何も話さなかった



………



『…ひよ、この子』



『……酷いね』



ボロボロだった服を脱がせて体を拭き終わると、身体中がある"痕"でいっぱいだった



『…とりあえず"痣"には湿布を貼って、"傷"があるところは全部消毒しよう。』



身体中にある大量の痣と傷。



それを見て顔を歪めながら2人は手当を進めた。



『んっ…』



手当を終え、少女の服を着せ、ソファーに寝かせていた子は目を覚ました。



『ひよ!起きた!!』



『大丈夫!?』



その様子を見ていた少年が少女を呼び、近づく。が、



『…誰?僕を殺してくれる人??』



綺麗な赤黒色と銀色の瞳は真っ暗な闇に染まっていた。



『…殺さないよ?』



『…どうして??僕を殺してくれないの?』



無表情だが、声が凄く苦しそうだ。



『…どうしてそんなに殺して欲しいの?
貴女が血塗れだったことに関係あるの??』



少年は初めの言葉に固まってしまい、少女は困惑しながらもその子に質問する