『…どこだ?此処。』



俺はどこか、真っ暗なところにいた。



『──だ!────!?』



キョロキョロとあたりを見渡し、耳を澄ましてみると何処かから声が聞こえた



何処だろうかと探していると、突然目の前が明るくなり、会話が聴こえてくる



『ひよ!こっち!!』



黒髪で茶色い瞳をした5歳くらいの少年が、近くにいた黒髪混じりの茶髪で少年と同じ茶色い瞳をした7歳くらいの少女を呼んだ。



『ひな?どうしたの??』



"ひよ"と呼ばれた少女は"ひな"と呼ぶ少年の元へと向かった



『ここ!誰かいるよ!!』



少年は木の根元らへんを指さす



『えっ!?
ちょ、大丈夫!?ねぇ!』



木の根元にもたれかかり、血塗れの子に少女が呼びかけるが返事はない。



『し…死んでないよね、、?』



顔を真っ青にしながら血塗れの子から目を離さず、恐る恐る少女に聞く少年。



少女もそれを疑っていたのか、血塗れの手首に手を当てる



『…大丈夫。ちゃんと生きてるよ。』



脈はあったみたいだ



『ねぇ、家に連れて行って手当してあげよう!?
血だらけだし、ひよと同じくらいだよね?服も貸してあげれば…』



『うん。そうしよう
見たところ、この子の親とかもいなさそうだし…

ひな、この子背負える?
私はこの子の荷物持つから』



『うん。』



その子がもたれかかっていた木の裏にその子の荷物が置いてあった為、少女は鞄を持ち、少年がその子を背負った。