百桃!?



その名前に聞き覚えがあり過ぎる俺、雷、京、飛鳥は向日葵を凝視する



ありえない。



向日葵が百桃…?そんな、わけ…



向日葵「…何のことだ?」



向日葵は眉一つ動かさず、無表情のまま。



千歳「しらばっくれるな!
お前は百桃だろ!?」



…何故天津は百桃を知っているんだ?



向日葵「……どこにそんな証拠がある??」



千歳「アンクレットだよ!
お前と同じものを百桃も付けていた!!」



天津の言葉に俺ら全員が向日葵の足首へと集中する



…あ。



あった。



向日葵の左足首に黒いアンクレットが。



向日葵「…それがどうした?
世界に同じアンクレットなど無数にある」



千歳「いいや。百桃がそれは特注品でオリジナルだと言っていた。
世界でたった一つのアンクレットだとな」



嘘だろ…?



向日葵が…??



俺ら全員が全員、天津の言葉に目を見開いていると激しい発泡音が鳴り響いた



その原因は…



向日葵「…ふざけるな。
オレと"あいつ"を一緒にするな

もう一度"あいつ"の名を出したら今度はてめぇの頭に穴があくぞ」



ゾクッ



いつも以上…いや、今までにないくらいの殺気、殺意が伝わってくるくらいど低い声は天津だけでなく、俺らも背筋が凍った。



向日葵「…和航、連れていけ」



声をかけられたことで硬直から解放され、和航が天津の腕を押さえながら部屋を出ていくとき、向日葵からの呟きが聞こえた。



向日葵「…何だ、この違和感は。」