…そこにいたのは、



桜衣「…っ!テツ!!!!」



「「「「「「っ!!??」」」」」」



血を流し、ロープで手首と足首を縛られぐったりとしている哲也だった。



桜衣はすぐに駆け寄ろうとしたが、向日葵に止められる



桜衣「組長!?」



向日葵「待て。揺らすと危険かもしれない」



いつになく真剣な声で言われ、桜衣はピタッと止まる



向日葵はそれを見、哲也に近づく。



まずは脈を確かめる為だろう、首筋に手を当てる



向日葵「…哲也、聞こえてるか?」



脈はあったのだろう、手首のロープを外しながら声を掛ける



それに続き、桜衣も声をかける



桜衣「テツ!聞こえてるだろ??」



揺らさないように近くで哲也を呼びかける



それが聞こえたのだろうか。哲也は動きを見せた



哲也「…ぅ…」



向日葵「!!哲也!?」



意識がはっきりして来たのだろう。目を開いた



哲也「…くみちょ、?」



向日葵「あぁ。そうだ。痛むか?」



いつの間にか足首のロープを外していて、頭を殴られたのか血が流れていた傷をタオルでおさえている。



桜衣「テツ!」



哲也「…あい?
あれ?なんで……」



俺らの方にも顔を向け、まだ状況が理解出来てないのか困惑気味だ



向日葵「…ここは天津組だ。」



哲也「!!!!…あっ…」