向日葵「…裏切り者の正体を話そうと思ってな」



「「「「「「「「っ!!」」」」」」」」



全員が静かになり、息を呑む



桜衣「…ちょっと待ってください。
俺に言うってことは、まさか…」



桜衣は動揺で目が揺れている



向日葵「…あぁ。
虹羽組の裏切り者は、




泉 哲也だ。」



「「「っ!!!!」」」



「「「「??」」」」



桜衣「そんなっ!」



泉 哲也(イズミ テツヤ)を知っている組長、星藍、志は目を丸くして驚き、知らない雷、京、飛鳥、和航は頭に?を浮かべている。



哲也の親友である桜衣(アイ)は呆然とし、固まった。



雷「…向日葵。」



誰だ?と目で聞いてくる4人に俺は「いつもここへ案内してくる奴だ」と答える



その答えにその人物を思い出したのか、あいつが…と呟いている



そんな中、暫く誰も喋らず沈黙が続いていると、やっと硬直から解かれた桜衣が明らかに動揺して質問してきた。



桜衣「…テツが?どうして??
あいつは組長のこと、凄く尊敬してる。そんなテツがこの組を裏切るわけがない!
組長が俺に教えたのは何か理由があるんでしょう!?」



動揺はしているが、その確信めいた言葉は2人の信頼を表していた



向日葵「…俺がお前に教えたのは、明日あっち側に哲也がいると知って、お前が動揺し、怪我する可能性があると思ったからだ。」



実際、今こうしてかなりの動揺をしている



目の前で本人がいて、本人から言われるとなるともっとだろう。