そして、私は再婚であること、本当の兄妹ではないことを知らなかったんだ。



多分、お兄ちゃんはもう既に知っていたんだと思う。



紫月「知華、お前はこれから先1人で生きていかなきゃならない。
俺はお前を守りきれないんだ。

だから知華。俺も知華も自由になったら一緒暮らそう。
どこでもいい、逃げれる所に。


それまでは1人で頑張って。約束。」



初めてお兄ちゃんが泣きながら私にそう言った。



当時の私にはまだ難しくて分からなかったけど、今ならわかるんだ。



お兄ちゃんに言われ、私は泣きながらお兄ちゃんに抱きついた



知華「わかったっ!ぜーったい約束!!
私がお兄ちゃんを迎えに行く!!
お兄ちゃんを幸せにしてあげるから!」



だから待ってて!と泣き笑いをした。



紫月「…じゃあ、な。知華。」



知華「またねっ!紫月!!」



初めてお兄ちゃんの名前を呼び捨てにした。



お兄ちゃんは驚いていたが最後には笑って家を出ていった



私とお母さんも荷物を持ってお父さんが言った所へ向かった



その時私はまた虐待されるんだろうと思っていた。



しかし、実際はそうじゃなかった



向かった所にはパトカーが止まっていた。



警察「ーー ーー さんですね?」



母「…そうですけど?」



警官はお母さんに名前を聞き、そうだというと、お母さんに手錠をかけた



母「は!?なんなのよ!」



警察「あなたを幼児虐待の罪で逮捕します。」



どこから出したのか、令状をお母さんの前へ広げた



お母さんはそのまま警官に連れていかれ、私はもう1人の警官に連れていかれた。