けれど、お母さんは昼間は何もしなかった。



紫月「ただいま帰りました」



でも、お兄ちゃんが帰ってくると同時に私を殴り、蹴り始めるんだ。



そしてそれをみたお兄ちゃんが私を庇い、殴り、蹴られる。



そんな生活が続き、やっと小学校に上がれた年。



勿論虐待はやまなかった



そんなある日、私がまだ6歳でお兄ちゃんが8歳だった時。



なんの前触れもなく、お父さんとお母さんは離婚した。



それを聞いたとき、私はやっと開放される。そう思った



でも、違った。



父「こいつは俺が持って行く。
お前はそいつを連れてここへ行け
金は払ってある。もう二度と俺の前に現れるな」



お父さんはお母さんに何か地図を渡し、そう言い放った



知華「お兄ちゃん!」



私はお父さんについて行こうとしたお兄ちゃんの手を引っ張った。



紫月「…知華、ごめんな。」



知華「やだっ!お兄ちゃんと一緒がいい!!」



子供みたいにぐずってお兄ちゃんの手をギューっと握った



紫月「知華。もう俺は守ってやれない。
お前は幸せに暮らせ。」



知華「やだやだやだっ!
幸せなんかじゃない!!お兄ちゃんが一緒がいい!!
なんでダメなの!?私達は兄妹なんだよ!?」



当時の私にとってお兄ちゃんは助けてくれる人であって、一番必要な人だった。