天「…なぁ、厨房でも着なきゃなんないの?」



凪「……出ねぇんだから着なくて良くね」



輝たちとわかれ、俺たちは教室へ戻って来た。



2年Z組は執事喫茶だが、接客は海、彼方、響の3人だけで俺と凪は厨房だ。



接客する3人はまだしも、厨房で表に出ない俺らは執事服着る必要ねぇじゃん?



それなのに、クラスメイトらに着ろと言われている為、反論していた。



ク「お前ら顔いいんだから着とけよ!」



ク「そうだそうだ!勿体ねぇだろ!!」



知らねぇよ…



天「却下。着ろと言うなら俺は何もやる気はない」



凪「…同じく。」



用意しようとしていた材料を厨房に置き、教室を出ようとすると慌ててクラスメイトが止めてくる



ク「わわわわわかったよ!!
着なくていいから厨房はやってくれ!」



ただでさえこのクラスは元々人数が少なく、やってくのにも重労働だ。



つまり、俺ら2人も欠けると困るとか。



ま、俺には関係ねぇけど



響「何揉めてんだ?」



違う部屋で着替えていた響、彼方、海が執事服姿で教室に顔を出した。



天「なんでもねーよ。」



響「そ。
それより、もうすぐ始まるんじゃね?」



興味なさげに俺らから目を外し、教室の時計を指してクラスメイトたちを見た。



ク「うわっ!やべ!」



ク「おい!宮本!!矢口!!
こっち手伝ってくれ!!」



厨房から呼ばれ、俺らは厨房で料理を作り始めた。



そして今、厨房から俺は接客中の響たちを見ていた。